導入インタビュー 合同会社SAI 様

interview [G.K. SAI]

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8K映像の素材にThunderbolt3 接続対応は重要なポイントです。
とても快適かつスピーディーなワークフローを実現できました。

映像家、合同会社SAI 代表社員

中川西 宏之 様

中川西様が現在撮影などを行っているコンテンツについて教えて下さい。

中川西 様

私はNHK出身でテレビの仕事をしていましたので、テレビ関係のお仕事をいただいています。時代的にハイビジョン、2Kから4Kに移行し、4Kになった時にPanasonic GH5を購入して4K撮影を始めました。私は水中撮影も行うので、撮影機材一式に100万円以上を投資し、なにか4Kで制作したいと思っていると、ちょうどお仕事をいただけるなど、いい巡り合わせで仕事を行っています。

NHKもすでに4K撮影を行っていましたが、当時は撮影素材を全てNHKに納品するため、手元に素材が残らず、自分で編集することもないため、カメラだけ持っていればなんとかなりました。今では映像をRAWやLogなどで撮影し、DaVinci Resolveで編集・グレーディングを行います。編集が簡単にノートパソコンできるようになったのはすごい進歩だと思います。

昔はビデオテープ収録でロケをやっていた時代も知っていますが、30分テープリールだけで30kgもありました。そのため、カメラマンの後ろにケーブルをつなげてテープを背負い、ロケをしていましたが、今は小型なカメラで、より高画質で撮れる時代になったので、これから編集とかグレーディングで自分の個性が出るのかなと思います。ただ撮るだけではなく、やはりもっとクリエイティブに自分たちで"作品"作ることを目指しています。

Swimming with Humpback Whale2

中川西様の代表作品を教えてください。

中川西 様

NHKの自然番組「ダーウィンが来た!」を担当し、2018年放送分で南極に行きました。結構評判がよかったです。南極観測隊の一員として南極観測船「しらせ」に乗り、南極の昭和基地や、出先の観測機関に滞在して南極の撮影し、帰ってくるというのがミッションでした。

その撮影は全部8K撮影で行いました。REDのカメラを2台持って行き、陸上も8Kで、南極にある湖にも潜って水中も8K、空撮もShotover Systemsという大きいハウジングにREDを入れて持って行きました。それを南極まで持ち込んで、現地でくみ上げ、空撮も行いました。ちょうどNHKが8Kを開局して放送開始したタイミングで8Kで放送されました。最近では、その映像をダウンコンバートされ2Kで放送されました。

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8K撮影でのお困り事と、解決策として弊社のストレージECLAIRPROシリーズ「EP112TB3」を導入検討された経緯について教えてください。

中川西 様

REDで8K撮影を行うと、おおよそ1時間の素材で1TBの容量が必要になります。REDの記録メディアは非常に高額で枚数に限りがあるので、ロケ先で2TBから5TBのSSDにデータを吸い上げてやり繰りをしています。私のロケは長期間に及ぶことが多いので、多い時で20台程度のストレージになることがあります。その膨大な撮影データをロケ先のホテルや事務所などで扱うのは毎回大変でした。

これまで大容量のストレージがなかったので、Mac Proの内蔵ストレージ8TBと多数のポータブルストレージをやり繰りして、データの管理と編集を行っていました。データの移動やコピーなどで多くの時間を費やし、決して効率の良いワークフローではありませんでした。

ちょうど、8K制作の大きな案件の話があったタイミングで販売店に相談したところ、バイオスさんのECLAIRPROシリーズを紹介されました。

ECLAIRPROシリーズ「EP112TB3」導入の決め手はなんでしょうか?

中川西 様

販売店からいくつか紹介されましたが、まずはNHKさんへの導入実績が数多くあったことが大きいですね。8K制作の実績はこれからだとは思いますが、NHKさんの4K制作の実績は十分あるようでしたので安心できました。

また、バイオスさんがメルコグループの国内ベンダーということで全国規模でのサポートが受けられるという点も良かったです。実際にショールームにお邪魔して筐体の静音性も確かめられました。

導入してみて如何でしたか?

中川西 様

今回、96TBのEP112TB3を導入したことで、ワークフローが劇的に改善しました。
無駄なデータの移動やコピーがなくなり、時間効率も格段に上がりました。また、データ容量が80TBもあるので素材データの一元管理ができるようになりました。
また、大容量化だけでなく動作の安定性も期待できます。データの紛失や喪失の心配がなく、安心してスピーディに編集作業ができるようになったのは大きいですね。

普段は事務所に設置していますが、長期のロケの際にはMac ProとともにEP112TB3を特殊ケースに入れて持っていき、大変重宝しています。

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現在お使いの編集システムについてお聞かせください。

中川西 様

第3世代Mac ProをRED 8KのR3Dデータを編集できるようにCPU、メモリ、GPU、ストレージ等をアップグレードしています。編集とグレーディングはDaVinci Resolveで行っています。編集素材用のストレージとして今回導入したEP112TB3を使い、アーカイブ用のストレージシステムとしてSonyのオプティカルディスク・アーカイブシステム(ODS)を使っています。編集後、完パケデータとその素材をEP112TB3からODSに移し、格納するといった流れです。編集用のモニターはEIZOの4K液晶ディスプレイとSHARPの60インチの8Kテレビを使っています。

2K/4K撮影・編集のだけでなく、8K撮影・編集を積極的にされているかと思いますが、現在、どのような映像ファイルフォーマット扱うことが多いですか。

中川西 様

放送局様からの案件の場合は、撮影したデータをそのまま納品することが多いです。8Kや4K撮影の場合は、RED R3DやCANON Cinema RAW Lightを扱うことが多いですね。特に8Kのデータに関しては今後、H.265/HEVC系の圧縮フォーマットが増えるかなとみています。
他の案件では編集してその素材と編集データを指定されたフォーマット(解像度、コーデック等)で納品しますのでケースバイケースですね。

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今後、どのような仕事を展開されますか。期待と意気込みなどお聞かせください。バイオスのストレージEP112TB3をいれたことで、仕事の幅が広がったかどうかもあわせてお聞かせください。

中川西 様

8K制作の案件はまだまだこれからですが、最近の各所から話が増えてきています。8Kの高精細の映像は人の心に、より訴える力があります。
地球環境や自然保護をテーマにした案件を高精細の8K映像にこだわって作品を創っていきたいです。
これから8K制作が本格化していくのでバイオスのストレージEP112TB3を良いタイミングで導入したなと思っています。これから、仕事の幅を広げていきたいです。

企業プロフィール

合同会社SAI 様

オーストラリア、東京などを経て現在の拠点は沖縄。熱帯のサンゴから南極まで縦横無尽に活動。陸海空どこでもなんでも撮影。テレビ番組ではNHK総合「ダーウィンが来た!」NHKBSプレミアム「ワイルドライフ」などの撮影を担当。近年は台湾の企業と8Kの映像制作に取り組んでいる。

8K制作

「Swimming with Humpback Whale」 11分

ザトウクジラと泳いだことはありますか?鯨の生態と環境問題に触れた作品。
主にトンガ王国で撮影。

「うみのなか」60分

パラオ共和国の海で撮影した魚たちの生態と環境問題を考える作品。

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